高熱が出て電気を消した暗い部屋に1人でいたら色々な意味でとてつもなく辛くて屋上に逃げて、寝転がって何にもない空を見た
曇った薄汚い灰色の空の下で、大好きな人も大嫌いな人もどうでもよくなってしまった人も同じように生きていることが救いだとなんとなく思う
忘れてしまった人たちが生きている
わたしもきっと誰かに好かれて嫌われて、忘れられて生きている
走り回ったあとの体温が移った子供みたいに汗ばんだ髪の毛を触っている
誰かが触れたわたしの髪の毛
誰かが守ってくれようとしたわたしの健やかさ
そんなものを全部放棄して屋上の冷たい床で空を見た
守ってなんてくれなくていいからセックスして手繋いで寝よう
今日も大きな蟻に命令されて砂を運ぶ夢を見る
猫はまとわりついて離れないしわたしはいつか1人で死ぬ