たとえば明日とか

たとえば明日とか死ぬ

一生勝てない

先日、井出崎と取材を終え、原稿料だと言うすた丼(並)を食べていると不意にお前はお前の人生を歩むべきなんじゃないかと言われた

彼はわたしが母にとらわれて生きていることをやめたほうがいいという意図で言ったのだけれど、ドクソちょろいわたしはその一言でいろんな執着をもう無くしてしまおうと思った

母の愛情、元婚約者といたこと、元彼氏のことが本当に好きだったこと

そういうものを全部諦めて一切合切このすためし屋に置き忘れようと思った

母の愛情も、元婚約者も元彼氏もいない人生をこれから進む

手に入らなかったものをすためし屋に置いていった

いつか1人で幸せになって、こんな世界になんかいない誰かを好きになってもっとずっとずーーーーっと幸せになってやろうと決めた

……決めたんですよ

翌日早朝3時50分、着信。ペロロロぺロロ!!!ペロロロぺロロ!!と馬鹿でかい音が鳴り響く部屋。光る画面。元彼氏の名前。躊躇う間も無く0.03秒でもしもしィ!!と電話を取る。お"う"!今から飲もうや!と相変わらずガラの悪い誘い方をされたもののリアルに5分足らずで準備し、タクシーを拾った。やっと目が覚めて来た車内で悟る負け。アッわたしこの人にはずっと敵わないんだ

当然ながら家に着きセックスをして、あ〜〜負けてよかった〜〜しあわせェ〜〜と思いながら眠ったよね。朝起きて首のキスマークと腕の噛み跡に気づいて一生消えなくていいのにとメンヘラ代表のようなことを思い、ずっとごろごろして1ヶ月ぶんくらい笑って、やっぱり元彼氏がいない人生を進むくらいなら負け続けて泣いたほうがましだと思いながら赤い電車で登校した。

しかしながらやっぱり噛まれた首はしこりができたし(重症)、キスマークがついているとほかの人とセックスできないので進みたいぞ自分の人生!少なくとも母への執着と元婚約者はいない人生を!がんばれまなちゃん今日もかわいいぞーーーーー!!!!!!