たとえば明日とか

たとえば明日とか死ぬ

おかあさんへ

<p>今週のお題「おかあさん」</p>

 おかあさんのことが、好きです。好きだと思いたいです。

あなたの愛し方は少々過激であったこと、だけどそれは紛れもなく愛であったことはわかっているつもりです。

でもそれを子供だったわたしが愛情として受け取るのは少し難しかったよね

わたしは間違っていますか。おかあさんのことを手放しで好きだと言えないわたしは間違っていますか。

毎日違う人とセックスして抱きしめられて眠って底が抜けたような器に嘘ものの愛を一気に注いで一時的にいっぱいにしているけれど、一生本当の意味で満たされることはないのだと思います。底に穴をあけたのは誰ですか。

わたしですか。おかあさんですか。それともあなたの大嫌いなお父さんですか。

こんなこと聞いたら今度こそわたしとおかあさんは娘と母に戻れなくなってしまうから表面上たまに喧嘩したり怒られたりする親子に戻ったふりをして、それでおかあさんはしあわせで、わたしがずっと小さかった夏の日に見た顔で笑っていてくれるならそれで良いのだと思いたいのです

おかあさん、それで良いですか。

わたしは良い娘ですか。あなたの物語は美しくて幸せですか。

最後になってしまったけど、おかあさんが望んだおかあさんでずっと笑っていられるように願っています

だけど赤い花は贈れないやごめんね。

 

最後まで読んでくださった方へ

せっかく母の日関連のお題でしあわせな文章が溢れているのにこんなにじめじめしたもので嫌な気持ちになった方がいたらすみません

わたしと母は4年間ほど絶縁状態でしたが最近表面上は和解しました。だけど今も母のことを手放しで好きだと思えなくて、毎年母の日は自分がだめな娘だと言われているみたいで苦しくなって書きました