たとえば明日とか

たとえば明日とか死ぬ

他人のためのセックス

この世で1番どうでもいい話を書く。

最近、風俗で働いていた時のことを思い出している

全然辛くなったと記憶しているが、人に話す時に辛くなかったと言いまくっているおかげで記憶が改竄されているかもしれないので当時どう考えていたかは不確かだ。

でも辛くなかったような気がする。とんでもないばかだった。当時わたしはめちゃくちゃな失恋をして、高校卒業以来ずっと続けていたアパレルの仕事にも全く出られないような状態だった。当然辞めた。お父さんが何もかも手続きをして家を借りてくれたから、何にもせず布団にこもり、泣いたり、ばかみたいに食べては吐いたり、たまに昔の同級生とセックスをしたりしては自己嫌悪に陥っていた。

そんな自己嫌悪の中でもなんとなく働かないとまずい的な本能が働き、とにかく楽にお金を稼ごうと思った。本当に愚かだったので、''バイト 日払い 楽''とか調べていた。全部楽じゃない!いや!と思いつつ、寝転がってネットニュースをだらだら見ていたところ、添い寝リフレが流行っているという記事を見つけた。これだーーーーー!と思った。これこそわたしの求めているバイト、寝ているだけでお金がもらえる仕事!即座に''添い寝 バイト 楽''と調べて応募した。この段階ですら「楽」を入れるあたりもかなりの愚か者である。そうして1番上に出てきたものに応募した。面接をした事務所は確か池袋だったと思う。やたら体を売ることを勧められるので、「違うんだが」と思いながら話を聞いていたところ、「これはねー、お金が欲しい子を探すために出してるダミーだから添い寝とかはないよ!」「だから興味あるなら風俗の紹介するよ!」と元気に言われた。ほほう、そんなに賢い求人方法があるのか、と的外れなことを思った。しかしわたしは村上龍大先生のおかげで風俗で働く人間にとても興味があったので、体を売ってみることにした。

そうしてわたしの風俗ライフははじまったのであった。

おそらく立地の影響も大きく、お客さんの大半は外回り中の中年サラリーマンだった。いわゆるクソ客的な人はほとんどいなかった。というよりもわたしの方が遥かにクソだったので、人をクソと思っていなかったのかもしれない。本番行為(いわゆるセックス)はしちゃだめだよ、と言われていたが、ふんふんと聞き流して全然セックスをしていた。料金は先払い式だったので、個人的に5000円ぐらい多くもらった。(犯罪である)

いろんなコスプレをした。馬鹿みたいだなあと思いながらハンガーにつり革もどきを吊り下げて制服を着たりした。今思い返すと本当にアホくさくて笑えもしない。

稼いだお金は本当に湯水の如く使った。頼まれてもいないのに友達に無駄に高い焼肉を奢ったり、今は一枚も残っていないようなどうでもいい服を買ったり、その日稼いだお金をレトルト食品に全部使って吐いたりしていた。つまりなんの得にもならなかったということだ。せめて1日の半分でも貯金していればもう少し楽だったに違いないと思う。後の祭りにも程がある。

どうでもよかった。結局私生活でのセックスを楽しめなくなりそうだったし、もっとかわいい私服にしろと言われるのが嫌でわりとすぐにやめた。やらない方が良かったともやめなければ良かったとも思わない。でも唯一良かったと思うのは全部自分のためにお金を使った、ということかもしれない。人のためには1円も使わなかったからなんの後悔もしていない。もっとも、当時のセフレに3万円くらい貸したような気もするがそんなものはどうでもいい。

わたしがなんで今更こんなにどうでもいいことを書いているかというとそれはまあ自分でもよくわからないのだけど、暇すぎてパパ活女子の実態を調べているからかもしれない。彼女たちの一部は本命の彼氏やらホストやらのためにパパをつくるらしい。誰かのために自分の体を売るなんてすごい、と思いながら眺めている。他人のためにセックスするなんて未だに''バイト 在宅 楽''と調べているわたしには到底できないのである。