たとえば明日とか

たとえば明日とか死ぬ

知ってたってさそれは愛だよもつ煮込み

彼氏とその友達と友達の元彼女と飲んでいたら結婚していたひとにあった

会ったというか本当に久しぶりに結婚していたひとの働いていたお店のもつ煮込みが食べたくなってお店に行った。

そろそろ松田さんと呼ぼう

松田さんは、結婚していた時別の店舗にいたのでまさかそこに行っても会うと思っていなかったというが本当のところである。

そういうわけでせいぜい昔のわたしを知っている人に会ってもあいつっぽいやつが来たと思われて終わりだと思ったので行ったら松田さんがいたので仰天した

わたしにそういう勝手に行って勝手に仰天するみたいな身勝手なところがある話はさておきなんていうか人生が一マス進んだんだなと思った

わたしは彼といたときとは別の顔で別の人と笑っていて、彼もかわらないように見えたけどたぶん全然違う環境で、全然違うように笑っていて、それでよかったなと思った

お金が絡んで最悪な感じで別れたけど、わたしたちはこうやって別れるんだったんだなとも考えた。そうやって別れなかったら嫌いになることはできなかったし、こんな風に今に関して何も思わずにほとんど偶然会うことはできなかった

今の松田さんを見てわたしが好きにならないように、松田さんもたぶんいまのわたしのことは好きにならないとわかったし、でもあの時は結婚してよかったと思った

わたしと彼が結婚したこと、一緒にいることを選んで、それから一緒にいないことを選んだことは全部よかった

お店にいる間、何も話さなかったけど最後にどうしても、看護師になったということだけ言った。知ってたって言われた。わたしの思い上がりとか勘違いも多少はあるだろうが、その知ってた、はせんせいがブログをずっと読んでいたと話した時の感じと似ていると思った

わたしこの人のことを本当に好きでいたんだな、と思ったし、この人から本当に好かれていたんだなと結婚した時より、離婚した時より強く思った

わたしは今日、別れた夫に会った。会ってよかった。もうもつ煮込み食べたくならない。でももう結婚したことと離婚したことどちらも後悔しない。松田さんのことすきになってよかった。わたしは今日本当に別れた人とさようならした。