たとえば明日とか

たとえば明日とか死ぬ

容疑者は号泣し六本木を乃木坂方面へ

20分前、泣きながら六本木を乃木坂方面に走っている女がいた。わたしである。

そのさらに40分前、わたしは父とその彼女と六本木の魚屋にいた。7月に父の彼女がとにかく嫌いだという話を書いたのだが、彼女と実際に会うのは久しぶりだった。もちろん今回も事前に彼女がくるとかそういった連絡はなく父の会社までタクシーで向かったところ彼女も父と一緒に乗り込んで来たというだけなのだが、わたしはたった一言でも彼女が以前の発言でわたしがすごく嫌な思いをしたことに関して謝ってくれたらそれがいかに的外れでも心がこもっていなくてももう何も言うつもりはなかった

は〜お腹すいたネッ!じゃねえんだわー!!!!!!!!

魚屋のカウンターに座ったわたしの絶望はなかなかに想像できないだろうと思う。自分を不快にさせる女と、そしてわたしが不快に思ったことをかなり注意深く伝えたにも関わらずおそらく彼女には何も言っていない父。カウンターに着席した段階でこの無神経たち2人と最低2時間ほど話したり笑ったりすることが決定したのだ。

通常の精神状態であれば耐えられた可能性があるが、何しろここ数週間ブログにも散々書き散らしていたようにわたしの心はかなり限界だったので、わたしがすごく嫌だったことを彼女に伝えたのかと父に確認する時点でもうほとんど泣いていた。頑固そうな中年の男が立つカウンターの前で。そして当然父は彼女に何も伝えておらず、不穏な空気を察した彼女がその話を聞き出す頃にはもう話すことが難しいほどの号泣がはじまって、父が「そんなくだらないこと彼女たんに言うわけないだろ」「俺は彼女たんのことを愛しているから彼女たんを傷つけるようなことは言わないしな」と衝撃的すぎる発言をしたときにはほとんど呼吸できない有様だった

彼女が詳しく聞かせろというので自分を大事にというような表現がすごく嫌でしたとなんとか言ったものの、それは私の伝え方が悪かったねごめんね、でも心配になっちゃってなどとごみごみ言い訳をされ、しかしそれでもいい謝ってくれたのだし仕方ない他人なのだからと自分を納得させたところでちょうどよく前菜などを渡されたのでいったんは落ち着いて食事モードに変更したのだが、少しお酒が入ってきた父がまた話を蒸し返し、さらには彼女が「やっぱり2人の方がよかったんじゃない……?あたしが来たからごめんね……」とか言い出したのでいよいよ限界だった

ここでいったん話を整理する。7月に父とご飯に行った際、まなちゃんにこう伝えてねみたいなラインをそのまま見せられ、内容の一部ですごく嫌な気持ちになった。その場でも軽く伝えたものの、腹の虫がおさまらず父にすごく嫌だったからもう言わせるなと翌日ラインし、彼女と会うのはそのこと以来だったというわけなのだが、父はもちろんわたしが嫌な思いをしたことを彼女には伝えていなかった。伝えた上で彼女が悪いと思わなかったのならもう謝る必要はないが、そもそもの話をすれば、毎回彼女は父とのご飯に無許可でついて来ないでほしいし、勝手に来ておいてやっぱり2人の方がよかったよね…とか被害者みたいなことを言い出すなという話である。まあ根本的には人の気持ちをわかることがかなり難しい人間である父にそのようなことをいつまでも求めているわたしが悪いという説もあるがそれは今に始まったことではない。

などと一瞬で考えていたら全然理解が追いつかなかったのだが、さらに理解できないことに父が「いいか友達っていうのはな言われて嫌なことも言ってくれる人なんだからな、彼女たんに感謝しろ」と言ったのでわたしは驚きのあまり先ほど食べた生の秋刀魚がドゥルンッ‼️‼️‼️と食道から飛び出てくるかと思った

友達!?!?!?!?いつ!?!?誰と誰が?????地球が何回まわった日!?!?!?!?

わたしの友人は絶対に、特に恋愛において自分を大事にしろとは言わない。そもそもそういったことを人に言わないという価値観の友人ばかりであるし、そうでなくても抽象的で自己満足みたいなアドバイスをしてくる人間が嫌いだということはほとんどいうまでもなくみんな知っているからだ

だいたい、平気な顔で楽しく不倫相手の子供と会えるような人間と友達になるはずがないのに何を言っているのか全くわからない。

おそらくわたしはしばらく宇宙猫みたいな顔をしていたと思う

父は宇宙猫状態のわたしを見ておとなしく納得し、なんなら若干反省すらしていると理解したようで、何もなかったかのように君たちはどう生きるかの感想を述べ始めた。は?????

どうもこうもねえんだが????????????

電話しないといけないの忘れてたと言って携帯だけ持ってお店の外にでた。路上でほぼ吐きながら友人に電話し、そんなの帰りな、うちに来ていいよと言われたのでそうだよな帰りなだよなと納得して少し落ち着いたところでそっとお店の戸を開けて荷物を掴み、彼女の頭に触れていちゃいちゃするなど愚行を再開していた人間を横目に夜の六本木に駆け出したというわけなのだった

そしてお言葉に甘え友人の家に向かう電車の中でまだ涙ぐみながらこれを書いている

父からは何度も着信があり、帰るなら言えという怒りのラインもきていたが着信拒否した。お父さんにとってわたしが嫌な思いをしたことより彼女が傷つかないことのほうがずっと大事だということがよくわかった、少しでも今回のことで悪いと思ったなら今は一切返信はしてこないで欲しいと連絡した1分後に、オレがまなを愛していることはわかっておくれ😇(原文まま)と返信が来たのでなんにも文章読んでねえのかと思ったし、読んだとしても一切謝罪をしないところも悪いと思っているなら返信するなと言われたにも関わらず自分の伝えたいことは伝えてくる傲慢さが普段のわたしのようで余計何もかも嫌になった

このまま明日を迎えるのが憂鬱で憂鬱で仕方ない。しかも明日はデートなのだった。そうではないことも一部わかっているが、実の父親にすら1番に思われていない人間が他人を愛せるかよという気持ちでいる。僕はまなちゃんのことが1番に大好きだよもちろん2番目も3番目もまなちゃんだよ〜あ、こんなことなら順番なんていらないねへへ、だいすきだよ〜かわいいね〜って言ってくれる人って今どちらにいらっしゃいますか???????もう着きますか?????いらっしゃいませデニーズへようこそ!!!!!!!!何名様ですか???????